#7『赤い夢の迷宮』(勇嶺薫/講談社文庫)

今回はクイズから始めてみたいと思います。

Q.勇嶺薫

さてどなたのことかわかるでしょうか。ミステリーファンでも難しいかもしれません。

 

A.はやみねかおる

(敬称略です。すいません)

 

あのジョブナイルミステリーの帝王です。

はやみねかおるが大人向け作品を発表する際のペンネーム。

 

あらすじ

あの時、ぼくらは小学生だった。ぼくら7人は殺人鬼の噂もあったこの街で、不思議な男OGの元へ通っていた。地下室であれを見せられるまでは。

25年の月日が流れ大人になったぼくらは、OGから受け取った招待状を手に再開することになる。

7人を待ち受ける本物の惨劇とは。

 

*ネタバレを含むので未読の方はご注意ください

 

次々と殺人が起こります。はやみねかおる作品だと思うと困惑するかもしれませんが、勇嶺薫作品なので。

最後はもちろん結論が出るのですが・・・

結局殺人は起きたのか?起きてないのか?夢の中の話なのか?現実の話なのか?最後の最後の大どんでん返し。なんとこれまでの作中の記載を「なかったこと」にしてしまう。終わると全ては夢の中。

 

(正直ミステリの部分は少し、ん?、となりましたけど)

 

はやみねかおる作品で育ってきた人たちを勇嶺薫作品で暗黒に突き落とす。

すごく贅沢な構図が出来上がってるなと感じますね。